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教会開拓や成長途上の教会、あるいは自身の働きや仕事の中で、自分の経験や能力を生かしきれているのか疑問に思ったことはありませんか?
360度評価は、働くクリスチャンが、自分をよく知る周囲の人たち6名(紹介者・上司・配偶者・同僚・部下)からフィードバックを得て、気づきや成長を促す評価ツールです。教会開拓者や教会リーダーのみならず、キリスト教企業や非営利団体、学校、病院などで働いている方など、幅広い分野でご利用いただけます。
具体的には40の評価質問の中から、目的に応じて6~8項目をカスタマイズして選ぶことができます。評価後には評価グラフ、強み、改善点などがまとめられたフィードバックレポートを受け取り、CTCJのコーチとオンライン面談をして、評価結果について話し合い、具体的な行動プランを作成します。この360度評価の目的は、おもな長所、改善すべき点、潜在的な力や盲点など包括的な分析を提供することです。その結果、前進する前に自己認識を深め、リーダーとしての対応力を備えることができます。(360度評価についての詳細はこちら)
360度評価を通して、自己認識が深まり、神さまと人との関係の中で成長や変化を体験した方々がおられます。今回は、将来教会を開拓するため準備をしている20代のAさんと、すでに長年のミニストリーのご経験があり、現在教会で主任牧師として働かれているBさん、お二人の日本人男性にお話をお伺いしました。実際に体験されたリアルな声をご紹介します。
1. 360度評価を受けて自己認識への気づきはありましたか?
Aさん:「まだ足りない部分があるとは分かっていながらも、360度評価の他者からの評価を受けて、自分が思っていたよりも足りなかったなと気づかされました。逆に、他者が高い評価してくれたことが自分ではそう思っていなかったこともあり、大きな励ましにもなりました。」
Bさん:「改めて、他の人の目から評価していただいたものを見て、自分の賜物を再確認することができ、神さまの恵みと憐れみを覚えることができました。回答者からのフィードバックは、自分自身の認識と周りの見方との違いを知り、どのような役割や働きが期待されているのかを理解する助けになりました。」
2. 評価後のオンライン面談はどのように役に立ちましたか?
Aさん:「コーチの方が評価結果を客観的に見てくださり、現状の把握や今からするべきことが改めて明確になりました。3つの行動プランを一緒に考えられたことも役に立ちました。ずっと蓋をしていて、一番取り組みたくなかったことに対して、オンライン面談で話したことがきっかけの一つとなり、立ち向かうことができました。」
Bさん:「とても助けになりました。自分だけでは、結果を見て色々な背景を考え過ぎてしまうこともありますが、第三者としてコーチの方が結果の事実に基づいて話してくださったので、かえってすっきりできました。その後目指すところも明確になりました。行動プランも具体的に考えることができ、新しい気持ちで取り組めました。今でも続けていることもあります。」
3. 評価後に良い変化や働きへの影響はありましたか?
Aさん:「行動プランの中で実践した内の一つですが、自分の家族の一員との関係が和解に導かれました。それまでは関わりを避けてしまっていましたが、自分から積極的に関わりを持つことができるようになりました。その後、その家族も教会に行くようになったり家でお祈りし始めたりと、良い変化が起こるのを目の当たりにしました。また、今後の具体的なビジョンが明確ではないことに気づかされ、意識して考えるようになりました。」
Bさん:「いい意味で自信を持つことができました。おごり高ぶるのではないですが慎重になりすぎなくても大丈夫だと気づくことができ、背中を押してもらったような気持ちで前進することができました。」
4. 他の方へのお勧めポイント
Aさん:「教会開拓者の方だけではなくすべてのリーダーにおすすめしたいです。過去に一般の評価を受けたことがありますが、回答者は数名だったので、自分の周りの様々な立場の6人の方々に評価をしていただき、他者からの評価をこんなにたくさんいただける機会も中々ないと思います。ストレングス・ファインダーや16パーソナリティーなどもやったことはありますが、それらは結局、主観の反映だと思うので、”自分の傾向”としてしか分からないですが、この360度評価は他者から客観的に評価をしていただいて、”自分の実態”が分かったのが良かったです。そして任意でコメントを記入していただけたり、評価レポートに自分の強みや改善点が言語化されて書かれていることも助けになります。自己認識も深まり、周りから期待されていることも明確になります。」
Bさん:「教会開拓者の方が受けるのはとても大きな意味があると思います。全ての開拓者や牧師の方へおすすめしたいです。これを受けることで、自分自身の評価だけではなく、評価に関わってくださった方々や、支えてくださる教会や委員会の理解も深まりますし、彼らにとっては、開拓者や牧師の強さや成長すべき分野を理解した上で、どうサポートするかにもつながると思います。」
インタビューを終えて
お二人とも、賜物の再確認や自己認識への理解を深められ、またオンライン面談で決めた行動プランを実践することによって、素晴らしい変化や新しい一歩を経験されました。人生でもミニストリーでも、色々な段階やシーズンがありますが、自分自身の強みと弱み、潜在的な力や盲点を知り、認識を深めることは、自分と神さまの関係だけではなく、周りの人々やチームの働きに関わる上でも大変有益です。また、個人の変化は、いずれチームや教会全体にも良い影響を与えていき、祝福となることでしょう。
神さまこそが私たちの裁き主であるため、他者(あるいは自分自身)が私たちの役割をどう評価するかについて、過度に心配するべきではありません。しかし、箴言では繰り返し、賢い人はたとえ聞きづらくても忠告に耳を傾ける、と教えています(箴言12:15-18, 箴言27:5-6)。
自分だけで自身を客観的に見ることは、決して簡単なことではありません。だからこそ、神さまが与えてくださる他者からのフィードバックは、自分を見つめ直すための貴重な道しるべとなります。
360度評価は、その気づきを得て、次のステップへ踏み出すためのツールです。新しいステージに向けて自分と向き合う一歩として、あるいは、神さまの導きが確かなものだと確認する機会として、ぜひ360度評価を用いてみませんか?
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質問・お問い合わせ:360survey@citytocityjapan.com
著者:小川紅美 Kumi Ogawa
CTCJ、360サーベイコーディネーター。プロフィール